2006年12月25日
税金ってなんだろうか?
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このところの景気が「いざなぎ景気」を超えたとか。2%台でも成長率が続いているのは良いことなのかも知れないが、GDPを押し上げているのは企業業績であり、個人消費は決して活溌ではない。その点が、政府が発表する景気動向と僕たちの日常感覚が一致しない原因なのである。 そんな折に、メガバンクが自民党に献金を再開するとの報道が流れた。 金余りのバブル期には、銀行も無節操な貸し出しを行い地価高騰の原因をつくった。にもかかわらず、バブル崩壊の結果地価が暴落し、企業倒産が多発する危機に際して、公共性が高いという理由だけで、銀行へは多額の税金が救済のため投入された。その一方で、健全に経営していた中小企業などには、何ら救済の手が差し伸べられなかった。
銀行はかつて貸し渋りを行い、多くの人を路頭に迷わせたが自らは生き残った。余力が付いてきたら今度は、消費者金融顔負けの暴利で儲けている。自らの才覚で儲けるのは全く問題ないが、権力に擦り寄って便宜を図ってもらっていては不公平感が募るばかりである。安倍総理は慌てて、政治献金を辞退すると発表したが、銀行は黒字が出ていても税金を支払わなくても良いのだ。税金おかげで助かったのに。
このような国民の不満の一因である税制を、今後どう改革するのかを考えるのが、政府税制調査会の役割である。しかしその会長である本間正明氏は、税金のことより愛人との生活に頭が一杯のようである。 利用は月2、3回なのに…阪大が転貸 本間氏入居の公務員宿舎(iza) 本間税調会長辞任 税制史に大きな汚点、政争の余波?(iza) マスコミや野党は上記のようにキャンペーンを張り、結局辞任させることに成功した。今後は、安倍総理の任命責任とやらを追求するらしいのだが、はっきり言って北新地のママと本間氏がどういう関係であろうと、政治的問題では無い。それに下半身のモラルを言うほど、マスコミや政治家は清く正しく生きてはいないだろう。そもそも問題なのは、本間氏が愛人を作ったことではない。愛人との隠れ家に、都内一等地にありながら公務員に安く賃貸されている官舎を選んだことなのである。民間以上に高給取りの国家公務員が、格安の住居を提供されていると言うことは、実質的には闇給与であり、本来支払われるべき税金や家賃が国に入らない。その公務員宿舎に税制調査会の会長が堂々と住んでいることは、まさに彼の税への意識が低いとしか思えない。 そんなレベルの大学教授に、国家の未来を左右する税制を託そうとしたことは情けない話である。任命した安倍総理にも確かに責任はあるかも知れないが、省益や企業のために裏でこそこそと動いている財務省や議員には責任は無いのか。そんな勢力に対抗して、国民のために税制を改革することが税制調査会の役割であるはずだ。是非とも次の会長には、国民に希望を与える人選を期待したいものだ。 無理かも知れないけれど・・・ |
2006年01月26日
ライブドア錬金術
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ちょうど一年前に、ライブドアが日本放送株を取得した事件について書いた。古いメディア(活字や放送)であろうと新しいメディア(インターネット)であろうと、どっちも公共性などちっとも無いのに、その事を錦の御旗に掲げて闘っている愚かさを嗤ってやった。今回、ライブドアの堀江貴文が証券取引法違反容疑で逮捕されたわけだが、「盛者必衰の理」が結構早く見られたいい例だね。ライブドア株の暴落でかなり大損した人達も多いだろうが、バブル崩壊やリクルート事件のことを知ってたら、こんなリスクはいつ起こってもおかしくないと分かったはずだ。ただ人間は卑しいもので、お金が絡むと目鼻が利かなくなる。そう、まさに堀江自身がそうなっていたんだろう。
ライブドアの錬金術が日々マスコミに取り上げられているが、結局は、株式市場で株価操作しただけのこと。目新しい手法などどこにもないと思う。こんな事件が起こると必ず、「やっぱり株価は企業の業績や資産という実体経済に根ざしておかないといけない」とかいう経済評論家が出てくるのだけれども、日本みたいな株主配当が少ないところでは、株式の投機的な面が強くなるのは当然だ。そもそも実体経済に即した事だけを考えるなら、株価など大きく変化するわけがないのだ。市場に参加している人は皆、時の経済情報を判断材料に株価を予想し売買する。そこには、「金が儲かるかどうか」っていう目的が必ずある。それこそが人々を、金(かね)至上主義へと向かわせ、時として一線を踏み外させる要因になるのだ。 この一年間というもの、堀江貴文がメディアに出なかった日は無かったのではないか。常にテレビや雑誌などに登場し続け、僕たちから忘れられないようにする。まさに芸能人が人気を保つ手法だ。僕らはついつい、テレビに出ている人は立派なのだと思いがちなのだが、実のところはそれは錯覚である。メディアが取り上げた人間が、中身と関係なく有名になっていくのだ。おそらく堀江はそのあたりのことを十分わかっていて、メディアに露出することで自己の信用を市場に印象づけることに成功した。だから、将来の素晴らしい夢を見せ続けるような方向にライブドアを経営してゆけば、この成功は続いたはずだ。だが「ゲンナマ」の魔力には勝てないのか。株価をせっせと高騰させては、偽計取引で暴利をむさぼる。結局、IT業界は新しいと言ったところで、やっていることは資本主義黎明期の詐欺と変わらない。それをまた、メディアが大事件の様に取り上げるのも滑稽に感じてしまう。たかだか証券取引法違反の罰則は「五年以下の懲役若しくは五百万円以下の罰金」、財産上の利益を得る目的であっても「五年以下の懲役及び三千万円以下の罰金」なのだ。 |
2005年10月15日
最近の株問題
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総選挙で自民党が大勝したと思ったら、今度は阪神電鉄株、TBS株の大量取得問題。株式を公開している以上、買収の標的になるリスクは引き受けねばならないというのが政府やマスコミ御用達の評論家の考えのようだが、それほどまでしてアメリカさんのご機嫌を取る必要があるのか。 政府は商法を改正し、資本の流動化を促し、それによって日本企業をアメリカンスタンダードの資本ゲームに引き入れた。そして、企業は株主のモノ、株主が資本を出してやっているからこそ会社が成り立つのだから、経営者は利益を上げ株主に儲けさせることができなければならない。僕たちは、現在、こういった考えこそ正しい資本主義だと思い込まされている。しかしよく考えてみよう。株主は、経営者や従業員ほど、会社に対して責任感もないし忠誠心もない。だが、素晴らしいアイデアを持った起業家がいて、彼らをサポートするすぐれた従業員がいてこそ、企業は社会的に重要な役割を果たし利益を上げることができる。実際のところ、株主至上主義は拝金主義のカムフラージュなのではなかろうか。 阪神電鉄が阪神タイガースの人気にあぐらをかいて、真剣な強化策を講じてこなかった事も事実である。だからといって、球団株式を公開することが球団を良くすることにつながるとは考えにくい。だいたい、勝負事は時の運にも大きく左右される。資本を投下し、すぐれた経営を行っても必ず勝つとは限らない。もの言う株主が多くなることで、勝負の責任をいちいち経営者に帰するようなことになれば、スポーツを純粋に楽しむことなどできなくなるだろう。 TBSに関しては、経営陣の脇の甘さが指摘されている。彼らが今後も主導権を握って経営をするつもりでいるなら、ニッポン放送株問題の教訓が何も生かされていなかったと言われても仕方がない。だが、楽天が言うような、ネットと電波の融合による新しい情報産業の創出が、テレビ局にとっても良い結果だと判断するのなら事業統合に向かっても良かろう。だが、楽天の三木谷氏を信用できるだろうか? 楽天イーグルスの田尾監督が3年契約にもかかわらず1年で解任され、どうやら次期監督を野村克也氏に依頼しているらしい。しかし、契約期間は1年、さらに彼の個人活動収入のピンハネを提示され、野村氏は激怒しているとのことである。プロ野球オーナーたちは、ライブドアよりはましと考えて、楽天の新規球団を認めたのであろうが、結局は三木谷氏も堀江氏も五十歩百歩だった。球団はファンよりも自分の企業利益のためにあると考えているのだから。 考えてみれば、IT産業と言ったところで、その利益はお金という実体であり、商品の売買こそがその利益の源泉である。人間の肉体がビット化されないかぎり、僕たちは肉体を起源とする欲望から解放されないし、その欲望充足に商品が必要である。新しい情報産業と言ったところで、商品が売れなければ彼らにはお金は転がり込まない。それがわかっているから、巨額な利益をマネーゲームに投じて、資本市場を支配しようとしているのだ。だから、彼らの本心は、株主がどうのとか、資本がどうのとか言うところにはない。いわんや、彼らが文化的思慮を行動基準になどしているわけがない。僕たちは、自らが理解ができないことを変に持ち上げることなく、彼らの行為は拝金主義的であるとはっきり意識しておかねばならない。 |
2005年03月11日
今話題の「時間外取引」って何?
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まず最初に、フジテレビの行った「公開買い付け(TOB)」を押さえておこう。 市場外で企業買収目的などの大量の株の取得は、株価の乱高下など一般投資家に影響を及ぼすため、証券取引法では、上場企業の発行済み株式の3分の1超を市場外で買う場合に、価格や買い付け目標の公表などを義務づけている。この制度がTOBと言われているものだ。フジテレビは株式持ち合いのねじれ現象を解消するために、ニッポン放送株の公開買い付け(TOB)を行った。 一方、ライブドアがニッポン放送株を大量取得した方法が「時間外取引」である。今回マスコミでは、この時間外取引が悪の根源みたいに言われているのだが、そもそも不必要ならそんな取引方法を認めなければよかったはずだ。法律の不備だとか政治家が発言することで、こうしたシステムが古い慣習であるかのような印象を与えているが、実はこのシステムは1998年に東証が始めたのだ。バブル崩壊により、株式持ち合いの解消や企業の統合・合併が進められる中、大量の株式が市場に売りに出されることにより、株価の暴落が懸念されたため、こちらも一般投資家を保護するという名目で導入されたのである。 つまり、TOBにしても時間外取引にしても、一般投資家を保護するという名目で導入されたシステムなのだ。僕自身は経済についてそれほど詳しくはないのだが、実は今までにも時間外取引で企業買収は行われてきたらしい。ネット上にはそのような書き込みが多い。その真偽について、僕は何かを言うことはできないが、そのような事実を掘り起こして報道することがマスコミの使命じゃないのだろうか?(特にフジサンケイグループは)堀江・亀渕・日枝といったキャラクターを面白おかしく茶化すだけでなく、きちんとした経済情報を切に望む。僕でさえ、少し調べればこれくらいの意見を書けてしまうのだから・・・ でもやっぱり、テレビ局や新聞と言った報道機関は、政治家と同じで自分達に都合の悪いことは「知らしむべからす」主義なのでしょうね。結局僕たちは、自らの頭と体でしか真実にたどり着けないと肝に銘じておこう。 |
2005年02月24日
電波法とニッポン放送株問題
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ライブドアによる放送の株式買い占めに対する反感からか、自民党が電波法の改正へ強い意欲を表に出している。当然、フジサンケイグループのロビー活動が行われているわけだが、彼らが電波の公共性を声高に主張するほど、昨今の放送内容は公共の福祉に寄与しているのだろうか?どこのチャンネルに合わせてみても、つまらないお笑いを見せつけられる現状は、放送側に公共性の視点など欠片もないように感じられる。見たくなければ、見なければ良いではないか!と言う意見もあろうが、そういう向きには斯様にお答えしよう。「外資に乗っ取られた放送局が、反国家的な放送を流したとしても見なければ良いじゃないか!」と。 小泉首相も、○○のひとつ覚えのように「電波には公共性がある」などとカメラの前で発言しないで欲しい。放送や新聞というメディアが、決して政治的にも宗教的にも中立でないことは明白な事実であり、その既存メディアはもはや唯一の情報手段ではない。さらに新興メディアのインターネットは、反国家・反公共主義者の巣窟である。こうした現状で、情報の流通手段の公共性を声高に叫ぶことは、既得権益を保持している企業保護としか受け取ることができない。そもそも、最も自国の利益のために行動する義務のある政府・小泉首相が、アメリカの言うがままに従っている現状においては、電波法改正云々の議論は全くもって笑止千万な話である。 |
2005年02月10日
ライブドア ニッポン放送株取得
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ライブドアがニッポン放送株の35%を取得したと発表した。フジテレビがニッポン放送株の公開買い付けを表明していただけに、フジテレビはかなりお怒りのようである。ライブドアの堀江社長のやり方
の良し悪しの判断は各自の倫理観によって違うと思うが、資本主義というものの本質を理解していたならば、フジテレビ側も当然このような動きが出ることは予想できたはずだ。それを、今になってライブドアのやり方に怒ってみたところで、自分たちの能力の無さを世間に言いふらしているに等しい。 プロ野球問題以来、ライブドアが色々と話題になっているせいで、マスコミも大きく報じている部分もあるのだが、実は今回のことは旧メディアと新メディアの覇権争いでもある。ナベツネを始めとした旧メディアの経営陣の経営感覚が、インターネット時代を代表する新メディアの三木谷・堀江といった経営者達の感覚と大きくずれているのである。そして現時点では、楽天やライブドアの方が時流に乗っているのだ。
しかしながら、これは正邪の問題ではない。どちらのやり方がより儲けることができるか?との資本主義社会での実験なのだ。この数十年をみても、重厚長大企業が逼塞し、軽薄短小が叫ばれ、バブル期には考えられないほどの投機がなされ、一転して企業モラルが問われ・・・・・ |
2004年07月20日
上海は大丈夫か?
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このところ経済的に注目されているのは中国だ。社会主義市場経済という矛盾している?政策を推し進めている中国政府もいかがわしいのだが、上海の今の繁栄はバブルそのものではないのだろうか? 上海を訪れたことがないので憶測でしかないのだが、上海で仕事をしている人の話などを聞いていると、各国の資本は人口13億人というスケールに目が眩み、このまま経済が拡大し続けると根拠無く信じているのではないかという危惧を感じる。その例として、上海環球金融センターという森ビルなど日系企業が出資している101階建ての超高層ビルの工事がさっぱり進んでいないという事実がある。オフィス面積も供給過剰気味であるし、インフラ整備のプロジェクトの遅れも足を引っ張りそうだ。 中国のシステムが国家の意思に大きく左右されることを考えれば、世界からの投資が確実に回収できるというのも"?"である。我々は税金を使って、バブルに踊った銀行の尻ぬぐいをまだやり続けているわけであるが、当時の銀行も株や土地の価値は天井知らずだと、脳天気に信じて無理な投資を続けていたのだ。今、上海発での経済不安が広がるようなことがあれば、中国だけでなく全世界的に経済危機が起こる。それゆえ日本や西欧諸国は、もう少し中国経済のスピードを緩やかにするように自制する必要があるのではないだろうか?あまりに儲け至上主義に走ると、逆に破綻の時期を早めてしまうような気がしてならない。 |