2010年05月24日

いまさらだけど、高校授業料無料化について


日米中韓の高校生が授業中に何をしてるかというアンケート調査が発表されたが、曾野綾子が週刊ポスト紙上で怒っている。

民主党政権下の日本国家は、眠っているかそれに近い91%もの高校生のために私たちの税金を使うという。この結果を見て腹の立たない国民はいないだろう。親も学校で眠っている息子や娘のために、金を出す必要はない。(「昼寝するお化け」5.7/14号)

「居眠りをする」ー45%、「ボーッとしている」ー46%。僕がとある高校へ講演に行った経験からも、悲しいことではあるが正しい調査結果であると思う。わざわざ話をしに来た者に対して、多くの生徒が机に顔をうつ伏せて居眠りをするのだから、授業中の状況は推して知るべしであろう。しかしながら、私がもっと驚いたことは、そういう学生に対して教師が何ら注意もできないことである。

高校の優劣を偏差値で比較するのはいやなのだが、国公立大学に多数の合格者を出している京都のある公立高校の学生と「居眠り」学生とは目の輝きがあきらかに違う。しかし、このような差が生まれた原因を、「居眠り」学生個人の問題に帰していいはずがない。高校生とはいえ、まだまだ子供だ。実際、彼らをスポイルしているのは大人なのだ。それも、最も身近にいる親と教師だ。

もちろん、大部分の親はきちんと家で教育しているだろうし、親身になって面倒を見ている先生も数多くおられるはずだ。しかし、国の政策とは最も効果的な仕組みをデザインすることなのである。数少ないとはいえ、直接的に学生をスポイルする可能性のある者たちへ、間接的にせよお金を渡すなど愚の骨頂ではないのか。高校が無料化されたら、誰もが喜んで一生懸命勉強するなどと考えること自体が、現場を知らない官僚的発想だ。

今やるべき事は、誰もが平等に高校へ行けるようにすることではなく、誰もが平等に学ぶ機会を与えられることなのだ。この違いがわからない馬鹿な為政者が、選挙目当てに無駄金をばらまく。学ぶ機会とは、学ぼうとする人間にのみ与えられる権利であり、義務教育を終了した若者全員に与えられるものではない。だから、これからの日本を背負う優秀な若者の育成にのみ、こうしたお金を使うべきなのだ。能力に応じた奨学金制度を作ったり、国費で高校留学をさせたり、ノーベル賞学者などの一流学者の授業が受けられるようにしたりとか、5000億円もあればいろんな事ができるはずだ。

昔も今も、日本人は高い倫理観でしつけられてきた。高校生の子供をダシに、乞食のように授業料を恵んでもらってありがたがる人は少ないのではないだろうか。子供手当についても批判があるように、国民はもっと利口だ。小学校から高校まで、子供の学ぶ意識が低下しないプログラムをデザインすることが、今の日本の教育行政には急務なのである。


投稿者 Rollin' : 2010年05月24日 15:29 | トラックバック
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